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コラムビジネスを加速するBYOD

PCやスマートフォン、タブレットなどの情報端末の普及に伴い、個人で購入、利用している端末をビジネスシーンでも利用(Bring your own device、BYOD)したいというニーズが顕在化してきた。日ごろ使い慣れている端末が使いやすいという理由だけでなく、会社支給の端末と個人所有の端末の両方を持ち歩かなくて良いこと、休日などに緊急対応したい場合にも使えると便利であることなど、さまざまなメリットがあるからだ。

その一方で、社内ネットワークに勝手に個人端末を接続されるとセキュリティー上の問題が発生したり、端末の種類が多くなることで管理コストが増大したりといったデメリットもある。メリットを最大限に享受しつつ、デメリットを抑えるためにはどうすればよいのだろうか。

個人のスマートデバイスを隠れて使うことのリスク

仕事のデータを外に持ち出す際には、上司に所定の申請書を提出して許可を取るといった業務フローを取っている企業が多いが、申請の煩雑さから、社員が隠れてデータを持ち出してしまうことも少なくない。

例えば、USBメモリーへのデータコピー、個人契約しているオンラインストレージサービスの利用、個人メールへの添付ファイルの送信など、システムの抜け穴を突いてデータを持ち出していることが多い。また最近では個人所有のスマートフォンを勝手に仕事に使うことも増えている。

実際、企業ポリシーによりBYODが禁止されているのにも関わらず、個人所有のスマートデバイスを業務に一定の頻度で利用しているという社員が6割以上にものぼるという調査結果もあるほどだ(トレンドマイクロ社、2014年6月)。

このような場合に問題となるのは、スマートデバイスを紛失したり盗難にあったりした場合だ。スマートデバイス内にデータが入ったままの場合、機密情報の漏えいにもつながりかねない。

スマートデバイスがこれほどまでに普及し、また社員もスマートデバイスを使って業務を行っている実態がある以上、全面的に禁止するのではなく、BYODを正式に認めようという機運が高まっている。

なかなか普及しなかったBYOD

実は今から数年前にも、スマートフォンの登場とともに、BYODがトレンドになったことがあったが、実際にはなかなか導入が進まなかった。

当時は最もベーシックな技術であるMDM(モバイルデバイス管理)によるBYODが主流で、個人所有の端末なのにも関わらず、初期設定の強制適用、画面キャプチャーやカメラなどの機能制限、リモートからのロックやデータ削除などといった機能を備えるなど、企業がデバイス管理をしていることによる弊害があった。例えば、個人領域のデータが見えてしまったり、個人としては使いたい機能を使えなくしてしまったりといった弊害があったのだ。

また万が一、スマートデバイスを落とした時には、端末内のデータを全て初期化するしか術がなかったことも問題だった。スマートフォンを落としたと思ってデータを初期化したら、後から見つかったが、個人の写真などデータが全て消えた後だった・・・という状態では社員も許容できない。

BYOD導入のメリット

営業担当者や管理職などの外出の多い職種はもちろん、週末などで会社支給の端末を持ち歩いていない場合であっても、必要であればいつでも会社のデータに自分のスマートデバイスからアクセスできる環境を実現できるのがBYODのメリットだ。

会社にとっては、個人所有のスマートデバイスを業務にも活用するため、端末代や通信費がかからないというコストメリットも見逃せない。スマートデバイスを会社支給で社員に持ってもらう場合、通信事業者との契約の管理や、紛失時や盗難時の即時対応などの管理コストも負担になる。BYODの導入により端末購入費用が課題で展開できていなかった社員一人ひとりへのスマートデバイスの業務利用が可能になる。

2015年10月19日 執筆
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